かつしか地域医療研究所

HCナレッジ合同会社は東京都葛飾区にあります。ヘルスケア産業の発展には、患者を含む地域住民の皆さんの協力や理解も必要だと考えています。葛飾区民にとって、まずは医療機関に関する情報や知っておきたい制度の知識など、なるべくわかりやすくお伝えし、葛飾区の地域医療創りにお役立ちしてまいります。

葛飾区 令和5年度 禁煙外来治療の助成事業

葛飾区では、区民の喫煙による疾病の予防及び喫煙者の家族等の受動喫煙に伴う健康への影響の防止のため、保険が適用される禁煙外来治療を受けた方に、治療にかかった費用を助成します。かつしか地域医療研究所では、葛飾区内の禁煙治療外来のある医療機関の情報を作成・公表いたしました。なお、本助成は葛飾区外の医療機関での受診も対象となります。

令和5年度 禁煙外来治療費の助成事業

【解説】かかりつけ機能のある医療機関・薬局とは?

「かかりつけ医」とい言葉をよく耳にしますが、実は明確な定義はありません。また、最近はかかりつけ薬剤師やかかりつけ薬局、というものもあります。2022年6月7日、岸田内閣は「骨太方針2022」を閣議決定し、その中で「かかりつけ医機能」に関する新たな認定制度を創設することを明らかにしました。早くても、2024年度あたり方のスタートとなるでしょう。しかし、感染拡大はなかなか収束が見えない状況が続き、かかりつけ医機能の認定制度を待ってから自身のかかりつけ医機能を持つ医療機関を決めていくのはあまり得策ではないように思っています。さて、そのかかりつけ医機能についてですが、実は施設基準と呼ばれる医療機関が持つ機能にある項目の一つである「機能強化加算」「小児かかりつけ医機能診療料」がかかりつけ医機能の役割を担うものを持っていると診療報酬制度では言われています。具体的には、在宅医療に関する実績があることや必要に応じて他の医療機関や介護事業所に紹介したり、診療時間外であっても自院もしくは他の医療機関と連携して24時間対応できる体制を作っている、というのがかかりつけ医機能を有する医療機関なのです。そうしたかかりつけ医機能を有する医療機関の情報は、地方厚生局にて毎月公表されています。以下の点にご注意ください!


医師の技術や処方内容について、かかりつけ医機能のある医療機関とその他の医療機関では差はありません。あくまでも「在宅医療に関する実績があることや必要に応じて他の医療機関や介護事業所に紹介したり、診療時間外であっても自院もしくは他の医療機関と連携して24時間対応できる体制を作っている」という医療機関のことになります。あなたの病気のことをよく知る医療に関する身近な相談ができる医療機関、と思ってください。

情報は適宜更新されますので、更新日にご注意ください。場合によっては、古い情報のままとなっていることもありますので、必ず医療機関・薬局にてご確認ください。

【解説】保険適用となる不妊治療を実施できる医療機関とは?

令和4年度診療報酬改定より、不妊治療の保険適用が大幅に認められることとなりました。具体的にはタイミング法(排卵日に合わせた性交の指導など)や人工授精に関する指導を行う「一般不妊治療管理料」、卵子と精子、胚について体外にて処置を実施し、母体に戻すといった治療を行う「生殖補助医療管理料」、男性の不妊治療に対する生殖補助医療技術である「精巣内精子採取術」「Y染色体微小欠失検査」といったものです。

【解説】オンライン診療の体制がある医療機関とは?

情報通信機器(スマートフォンやタブレットなど、音声と画像で同時に通話・対面できる機器)を用いた診療、すなわちオンライン診療については、厚生労働省が策定した「オンライン診療の適切な実施に関する指針」に基づいた体制のある医療機関で実施されることが求められています。

【解説】難病医療費の助成期間が令和5年10月より見直されます

難病医療費助成は、難病指定医による診断書をもって、都道府県に申請した日から助成となっていました。それが、この10月からは申請時点ではなく、重症と診断された日、すなわち難病医療費助成の要件を満たしたと医師が認めた日に遡って助成されることとなりました。助成期間が延びたと言えます。ただし、申請日から1か月を上限とし、令和5年10月より前に遡ることはできないことになっています。一時的に高額な自己負担は発生しますが、マイナ保険証を利用することで当日から自己負担上限額が設定(高額療養費制度)ますので、経済的な負担は軽減され、難病医療費助成で適用となる分が後日還付されます(受給者証が申請されたら、改めて都道府県に還付を受けるための申請を忘れずに)。